放浪の向こう側 Another World

海外放浪記/洋楽翻訳/個人コラム

オーストラリア初めてのOutback 赤土のオフロードへ

前回からの続き
 ジンベイザメと泳ぐ旅で出会った台湾人。
 彼らの次の目的地は私がぼんやりと願っていた場所カリジニ国立公園だった。
 ここから初めてのOutbackの旅が始まる。

道中はこれぞまさしくオーストラリアの砂漠といった、地球の果てのような乾いた赤土がどこまでも広がっていく風景だった。
何時間も代わり映えの無い平坦な風景なのに、無性にワクワクするから不思議だ。
車を走らせること7時間。私達はカリジニ国立公園近くの小さな町、Tom Princeに到着した。この町のキャラバンパークにテントを張って、3日間寝泊まりをすることにした。

初めてのキャンプ生活は、思っていた以上に楽しいものであった。

朝は太陽と共に目覚め、

夜はシャワーの蛇口を回し過ぎて、お湯が大放水するというハプニングで着替えがすべて水浸しになったりもしたが、それも今となってはよい思い出である。

到着した翌日は、近くのNameless mountain(直訳すると、名もなき山)に登り、登山の面白さに目覚めることになる。

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“名もなき山”の頂上で佇む私

そして3日目に、カリジニ国立公園へ向かう。

この場所への道のりは全くといっていいほど舗装されていないため、交通手段は4WDの車か、バスとなる。

私達はまたしても地元のツアーに参加し、
オーストラリア人達と共に四駆で揺られながらカリジニ国立公園に到着した。

青空と赤い岩とのコントラストが見事で、未だかつて見たこともない自然の色彩コーディネートに魅了されていた。
それはどこかアフリカのサバンナを彷彿させる風景でもある。

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赤土と青空のコントラスト

海にはジンベイザメも泳いでいて、陸はアフリカのサバンナが広がるというオーストラリアの多様すぎる生態系には本当に驚かされる。

この様に、目の前にめくりめく壮大な景色が広がっていくのだが
比較的行動範囲が限られていたツアーだったためか、自分の全体感覚を通しての感動という感じではなかった。
きっと期待していた部分もあるからかもしれないが、前日に自力で登った“名もなき山”の感動が大きく上回っていたことは確かだった。